おせち料理のご紹介|特製おせちの中身
おせちの話|はじめに
おせち料理は、古くから日本の新年を彩る伝統的な料理です。お正月を家族や親しい人々とともに迎える際に、健康や繁栄、幸福を願っていただく縁起物が詰まっています。おせち料理の歴史は、平安時代にさかのぼり、五節句の際に神様へお供えした料理が始まりとされています。その後、時代とともに形を変え、現在では新年に感謝を捧げ、豊かな一年を祈る料理として親しまれています。それぞれの料理には特別な意味や願いが込められており、食べることで一年の無事や幸運を願うものとなっています。
2025年度、特製おせちのご紹介
今年も魚菜 基では、厳選した食材を使用した20品目のおせち料理を、伝統を守りながらも現代に合った新しい味わいを皆様にお届けいたします。
ふぐ唐揚げ
ふぐは「福」を呼ぶ縁起物として知られ、特に「ふく」と発音する地域では、幸福の象徴とされています。当店では、ふぐ専門の仲卸から取り寄せた高品質の「ごまフグ」を使用し、外はカリッと、中はふっくらとした唐揚げに仕上げました。ふぐ独特の風味を楽しみながら、縁起を担いだこの一品をお召し上がりください。
数の子
数の子はニシンの卵で、豊かな子孫繁栄を象徴しています。その鮮やかな黄色から「黄色いダイヤ」とも称され、祝い事には欠かせない食材です。口の中でプチプチと弾ける食感が楽しく、新しい生命の芽吹きを感じさせる一品です。
鮑大船煮
大船煮は昆布の旨味と鮑の風味が調和した、時間をかけて丁寧に仕上げた料理です。じっくりと煮込むことで、鮑の歯ごたえと昆布の深い味わいが絶妙に絡み合います。祝いの席にふさわしい豪華な一品です。
真鯛の白板昆布巻き
真鯛は「めでたい」という語呂合わせから、祝いの席では日本人になじみの深い縁起物です。その真鯛を白板昆布で巻き、さらに「喜ぶ」という意味を持つ昆布で一層縁起を高めました。
鮭絹田巻き
鮭を薄く剥いた大根で巻き、酢でさっぱりと仕上げた「絹田巻き」。その巻き方が書物に見立てられ、学問や文化の繁栄を願う一品です。見た目の美しさと、鮭の旨味が大根のシャキシャキ感と調和し、食卓を華やかに彩ります。
助子粕漬
助子は無数の卵が詰まった食材で、古くから子宝に恵まれる縁起物として親しまれています。酒粕に漬け込むことで、助子の豊かな旨味がさらに引き立ち、奥深い味わいを楽しめます。子孫繁栄を願いながら、じっくりと味わっていただきたい一品です。
銀鱈西京焼き
銀鱈は「たらふく食べる」から「福」を象徴する魚として知られています。西京味噌に漬け込んでから焼き上げたこの料理は、甘みと香ばしさが絶妙に調和し、ご飯との相性も抜群です。じっくりと時間をかけて仕上げた、旨味たっぷりの縁起料理です。
さごし酢〆
さごしは、成長とともに名前が変わる「出世魚」として知られ、成長や出世を願う縁起物です。さっぱりとした酢で締め、魚本来の味を引き立てた一品は、軽やかな食感とともに新年の始まりにふさわしい味わいです。
車海老黄身朧漬け
車海老はその姿から「腰が曲がるまで長生きする」ことを願う縁起物として親しまれています。黄金色の黄身おぼろをまとった海老は、目にも鮮やかで、食べることで長寿と繁栄を願うことができます。
たたき牛蒡
牛蒡は深く根を張り、家族の繁栄や長寿を象徴しています。叩いて開くことで、運が開けるという願いも込められたこの料理は、素材そのものの素朴な味わいと共に、力強い縁起を感じさせます。
唐墨
ボラの卵巣を塩漬けにした唐墨は、古くからお祝いの席に欠かせない高級食材です。独特の旨味と塩気が口の中で広がり、一口ごとに豊かな味わいを楽しめます。今年も特別に仕入れた逸品をお楽しみください。
里芋
里芋の連なる形は、親から子へ、そして孫へと続く家族の繁栄を象徴しています。素朴な味付けで、箸休めにもぴったりなこの料理は、新年の席で親しみ深い一品です。
筍旨煮
筍は「早く、まっすぐに成長する」という意味を持つ縁起物です。しっかりと旨味を含ませた筍の煮物は、新しい一年の健やかな成長を祈りながらいただきたい一品です。
近江こんにゃく
鉄分を加えて赤く染めた近江こんにゃくは、織田信長の好みとされる独特の色合いが特徴です。見た目にも鮮やかで、お祝いの席を彩るこの料理は、昔ながらの味わいを守りつつ、華やかな存在感を放ちます。
冬子椎茸
冬の寒さの中でじっくりと育てられた冬子椎茸は、かさの部分が特に肉厚で巻き込みが強いのが特徴です。通常のしいたけと比べて、時間をかけて成長することで香りやうまみが濃縮され、上品で深い味わいを引き出します。
和牛しぐれ煮
黒毛和牛を使用し、丁寧に煮込んだしぐれ煮は、生姜の香りがアクセントとなり、さっぱりとした味わいに仕上がっています。脂が少なく、上品な味わいを楽しみながら、贅沢なひとときをお過ごしください。
穴子入り玉子焼き
穴子は「長寿」や「永続」を象徴する食材です。ふんわりと焼き上げた玉子の中に、旨味の詰まった穴子を包み込んだこの料理は、新年の幸福とご縁を象徴しています。
黒豆
黒豆は「まめに働き、健康であること」を祈る縁起物です。艶やかな黒豆は、手間をかけて丁寧に煮込まれ、その優しい甘さが口の中に広がります。無病息災を願う新年にふさわしい一品です。
栗チーズ金団
金団はその名の通り「黄金の団子」として、富や財宝を象徴する料理です。甘い栗とクリーミーなチーズの組み合わせが、贅沢な味わいを引き立て、おせちの華やかさをさらに増します。
ゆず窯なます
紅白の鮮やかな色合いが新年を祝う象徴となるなますは、さっぱりとした味わいで、おせちの濃厚な料理との料理の合間に挟んでいただける箸休めに最適です。柚子の爽やかな香りが広がり、豊かな風味をお楽しみいただけます。
基の特製おせち、
ご予約を開始しました。
今年も魚菜 基では、厳選した食材を使用した20品目のおせち料理を、伝統を守りながらも現代に合った新しい味わいを皆様にお届けいたします。
おせち2-3人前 基: 18,000円
ご予約・ご注文はこちらのページより、承っております。
この読み物を書いた人

松岡 雄太
1985年生まれ、埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。3児の父。15歳の時に地元の鮨屋でアルバイトを始めたことから和食に惹かれ、日本料理の世界へ入り鮨・割烹・懐石の修行を積む。リッツカールトンシンガポールの老舗「白石」などを経て、令和元年に魚菜 基の店主となる。2022年5月より、【浦和 惜景(せっけい)】の料理長も兼任。コロナ自粛期間中にソムリエ資格を取得したほどのワイン好き。
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