車海老の天ぷら|車海老の料理

はじめに

今回は車海老を太白油(たいはく油)というごま油の一種を使って天ぷらにしました。ご家庭で天ぷらを揚げる際の気付きになれば幸いです。

車海老の話|実は出世エビ?

味が濃く旨味が詰まっていて、高級食材として知られる車海老。実は成長に伴って呼び名が変わ出世魚ならぬ出世エビだということをご存知でしたか?身が小さいものを<さいまき>、10cm程度までのサイズを<まき>、そしてそれ以上のサイズを車海老と呼びます。とは言っても、お寿司屋さんや会席料理屋で使われるのは車海老が大半です。

材料

  • 車海老
  • ★出汁
  • ★味醂
  • ★濃口醤油
  • ☆小麦粉
  • ☆卵

下ごしらえ

今回は活き車海老の状態から、下ごしらえをしていきます。氷水を張ったボウルを用意し、まずは頭と尾を分けていきます。

ボウルの中で殻をむいたあと、かんたんに水気を取ります。

背ワタを取り、尾先を落とす

臭みや雑味のもととなる、背ワタをしっかり取ります。合わせて、尾の先を落としておきます。

海老をのす(伸す)

内側の筋を断ち切るために、腹側に3-4ヵ所ほど包丁を入れます。

その後、指で海老の身を押し伸ばします。このことを「海老をのす(伸す)」と言い、天ぷらにした際に身が丸まらないようにするほか、打ち粉のノリが良くなります。

これで下ごしらえは完了です。最後にキッチンペーパーでしっかりと水分を拭き取ります。

衣を作る

ボウルでしっかりと溶いた卵に500ccほど水を加えたあと、を氷水につけて温度を下げます。衣は温まると粘りが出てきてしまい、サクッとした食感が楽しめなくなります。

小麦粉を少量ずつ混ぜます。少量ずつ入れ、混ぜすぎないことで衣に粘りが出てしまうことを避けることができます。

打ち粉

衣をつける前に刷毛を使って海老に打ち粉をします。これにより、揚げたあとに衣が剥がれてしまうことを防ぎ、食材と衣を繋ぐ役割をします。

揚げる

今回は太白油(たいはく油)を使用して、車海老を揚げていきます。太白油はごま油の一種で、通常の黒いごま油と違い胡麻を焙煎せずに生の胡麻を搾って作られたものを指します。胡麻が煎られていないため、クセのない香りになることが特徴です。

170度-180度まで油が熱したら打ち粉をした車海老に衣をつけ、揚げていきます。

1-2分ほど経ち、泡が小さくなってきて衣の周囲が固まってきたら揚げあがりの目安です。

天つゆを作る

まずは昆布で出汁を取ります。

その後、鰹節を入れて合わせ出汁にします。

昆布と鰹節の合わせ出汁に濃口醤油と本みりんを加え一煮立ちさせれば天つゆの完成です。(割合は出汁5:濃口醤油1:本みりん1)


車海老の天ぷら
作り方のポイントまとめ

01.下ごしらえを丁寧に

02.海老をのす(伸ばす)

03.太白油で程よい香りく

車海老の天ぷら、完成

この読み物を書いた人

魚菜 基  料理長

松岡 雄太

1985年生まれ、埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。3児の父。15歳の時に地元の鮨屋でアルバイトを始めたことから和食に惹かれ、日本料理の世界へ入り鮨・割烹・懐石の修行を積む。リッツカールトンシンガポールの老舗「白石」などを経て、令和元年に魚菜 基の店主となる。2022年5月より、【浦和 惜景(せっけい)】の料理長も兼任。コロナ自粛期間中にソムリエ資格を取得したほどのワイン好き。

魚菜 基のご紹介

店舗

さいたま市・浦和駅にある和食・割烹店の魚菜 基では、「和」の本来の楽しみ方を追求し、四季折々の新鮮な旬の味覚をつかった懐石料理をお楽しみいただけます。市場に足を運び仕入れた季節の素材を、もっともふさわしい調理方法で。滋味深く、身も心も温まる贅沢な味わいの逸品を、大切な人や仲間とゆっくりと語らいながらしみじみと味わう、そんな思い出に残る特別なひと時をご提供致します。

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