青梅の密煮の作り方|青梅の料理

はじめに

今回は青梅を使用したデザート<青梅の密煮>を作りました。皆さんは梅を使った料理と聞くと、何が頭に思い浮かびますか?私は幼い時に祖母が作ってくれた手作りの梅ジャムを思い出します。

青梅の話

青梅とは熟れる前の青くて硬い梅の実のことを言い、地域によっては実梅(みうめ)とも呼ばれます。「梅が熟す時期の雨」という意味で梅雨と言われるように、梅の成長は梅雨の時期の雨から水分が与えられ、日を浴びることで生育が進みます。地域や種類にもよりますが、青梅は5月の終わり頃から6月の中旬までに収穫されます。「梅は生で食べてはいけない」と聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、特に青梅の段階では毒素成分が多く、しっかりと下処理を行ってあげる必要があります。古くから薬膳としても使われる梅は、疲労回復にも効果的です。

材料

  • 青梅
  • 砂糖
  • ◎水
  • ★塩水(アク抜き)
  • ★ゼラチン(シートタイプ)
  • ★銅線

下ごしらえ

竹串などを使い、梅のヘタを取リ除きます。

その後、火を通した後に皮が破れるのを防ぐ為、針などを用いて小さな穴を開けます。お店では剣山を使用していますが、フォークなどを使っても良いでしょう。

アク抜き

塩水に漬けて、アクを抜きます。

火入れ

銅線を入れた鍋で火をかけていきます。80℃を目安に、それ以上高い温度にならぬよう注意して火にかけましょう。動画では一瞬ですが、実際には8時間を目安に火にかけています。

蜜煮

銅イオンの働きで葉緑素の色が梅に戻り、鮮やかな翡翠色になった梅をじっくりと蜜煮にしていきます。

寝かせる

味を染み込ませ、熟成させるために2、3日冷蔵庫で寝かせます。

梅のジュレ作り

蜜煮には梅のエキスがたくさん出てており、梅のジュレに使うことができます。蜜をゼラチンで溶かしてガーゼなどで濾し、ジュレを作ります。お店ではシートタイプのゼラチンを使用しています。

翡翠色の梅を盛り付け、ジュレを纏わせます。


青梅の蜜煮
作り方のポイントまとめ

01.丁寧に下ごしらえ

02.銅と一緒に火を入れる

03.蜜煮はジュレに利用

青梅の蜜煮、完成

この読み物を書いた人

魚菜 基  料理長

松岡 雄太

1985年生まれ、埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。3児の父。15歳の時に地元の鮨屋でアルバイトを始めたことから和食に惹かれ、日本料理の世界へ入り鮨・割烹・懐石の修行を積む。リッツカールトンシンガポールの老舗「白石」などを経て、令和元年に魚菜 基の店主となる。2022年5月より、【浦和 惜景(せっけい)】の料理長も兼任。コロナ自粛期間中にソムリエ資格を取得したほどのワイン好き。

魚菜 基のご紹介

店舗

さいたま市・浦和駅にある和食・割烹店の魚菜 基では、「和」の本来の楽しみ方を追求し、四季折々の新鮮な旬の味覚をつかった懐石料理をお楽しみいただけます。市場に足を運び仕入れた季節の素材を、もっともふさわしい調理方法で。滋味深く、身も心も温まる贅沢な味わいの逸品を、大切な人や仲間とゆっくりと語らいながらしみじみと味わう、そんな思い出に残る特別なひと時をご提供致します。

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