おせちに使われる食材とは?

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おせちには縁起の良い
食材が使われる?

おせち料理は、古くから新年を祝うための特別な料理として日本の文化に根付いています。それぞれの料理や食材には、新しい一年を健康で豊かに過ごすための願いが込められており、縁起の良いとされる食材がふんだんに使われています。これらの食材には、古代から伝わる日本の知恵や文化が反映され、現代でも大切に受け継がれています。地域ごとにおせち料理には違いが見られますが、本記事では代表的な縁起の良い食材を紹介します。

黒豆

豆は「まめに働く」や「まめに生きる」という言葉に由来し、勤勉で健康な一年を願う食材です。おせちでは、黒豆を使った煮豆が定番で、艶やかな黒豆は長時間煮込むことでふっくらとした食感と優しい甘さを引き出しています。無病息災を祈り、黒く光る豆は健康と長寿を象徴します。
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くわい

くわいは、芽が長く伸びることから「出世」を象徴する縁起物です。おせちでは、くわいの煮物として提供されることが多く、その独特のほろ苦さが新年の食卓に彩りを加えます。成長や成功を願う意味で、特にビジネスや学問において飛躍を祈る食材とされています。
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ちょろぎ

ちょろぎは「長老喜」とも書かれ、長寿を願う縁起物です。そのユニークな形状とシャキシャキとした食感が特徴で、健康長寿を祈るおせち料理の一品として、正月に欠かせません。紅白の彩りが美しく、祝いの席を華やかにします。
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数の子

数の子は、ニシンの卵を使った料理で、多くの子供を持つことから「子孫繁栄」を象徴します。おせち料理の定番として、黄色く輝く数の子は、そのプチプチとした食感が楽しめる一品です。二親からたくさんの子供が生まれることを願い、繁栄を象徴する食材です。
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里芋

里芋は、その種芋から親芋、子芋、孫芋へと増える姿が「子孫繁栄」を象徴しています。おせちでは煮物などで提供され、その素朴で優しい味わいが家庭の繁栄や健康を願う一品として親しまれています。
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牛蒡

牛蒡(ごぼう)は、その根が地中深くにしっかりと張ることから、「家族の基盤がしっかりとする」「代々続く家系」を願う食材です。おせち料理では、たたきごぼうや開きごぼうとして提供され、開運や家庭円満の象徴となっています。
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海老

海老は、その曲がった姿が「腰が曲がるまで長生きする」という意味から、長寿を象徴する縁起物です。おせちでは、焼き海老や煮海老として調理されることも多く、その見た目の豪華さと縁起の良さで正月料理の主役の一つとなります。
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鮑(あわび)は、その美しい貝殻と肉厚な身が「不老長寿」や「繁栄」を象徴します。特にお祝い事や高級な席で用いられ、おせちでは昆布と一緒に煮込んだ鮑煮や刺身として提供されることが多いです。食感と味わいが深く、新年の豪華な一品です。
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穴子

穴子は、その長い形から「長寿」を象徴し、「永続」や「繁栄」を願う食材です。おせちでは、ふんわりと焼き上げた玉子焼きに穴子を巻き込んだものや、煮穴子が使用され、食感と風味が楽しめる縁起の良い料理として提供されます。
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鯛は「めでたい」という語呂合わせから、祝いの席では必ず登場する縁起物です。おせちでは、昆布巻きや塩焼きとして調理され、その美しい赤い色が新年の始まりを彩ります。古くから日本人に親しまれ、福を招く魚とされています。
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金柑

金柑は、その名前が「金冠」に由来し、黄金のような輝きを持つことから「富」と「繁栄」を象徴します。おせちでは、甘露煮として使用され、その甘さと鮮やかな色合いが祝いの席に華やかさを加えます。
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昆布

昆布は「よろこぶ」という言葉に掛けられ、幸福や繁栄を願う縁起物です。おせちでは、巻物や佃煮として多く使われ、料理全体に旨味を加える重要な役割を果たしています。そのシンプルな味わいながらも、深い意味が込められた食材です。
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海外で縁起が良い食材は?

日本だけでなく、世界中にも縁起の良い食材が存在します。例えば、中国では「餃子」が縁起物として新年に食べられ、その形が古代の貨幣に似ていることから、財運をもたらすとされているようです。また、アメリカでは「黒目豆」が新年に幸運を招く食材として食されており、特に南部では「ハッピーニューイヤーサラダ」として親しまれていたり、イタリアでは「レンズ豆」が豊かさを象徴し、スープなどにして新年に食べる習慣があるようです。文化や地域によって異なるものの、どれも幸運や繁栄を願う共通の思いが込められています。

基の特製おせち、
ご予約を開始しました。

今年も魚菜 基では、厳選した食材を使用した20品目のおせち料理を、伝統を守りながらも現代に合った新しい味わいを皆様にお届けいたします。

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おせち2-3人前 基:  18,000円

ご予約・ご注文はこちらのページより、承っております。

この読み物を書いた人

魚菜 基  料理長

松岡 雄太

1985年生まれ、埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。3児の父。15歳の時に地元の鮨屋でアルバイトを始めたことから和食に惹かれ、日本料理の世界へ入り鮨・割烹・懐石の修行を積む。リッツカールトンシンガポールの老舗「白石」などを経て、令和元年に魚菜 基の店主となる。2022年5月より、【浦和 惜景(せっけい)】の料理長も兼任。コロナ自粛期間中にソムリエ資格を取得したほどのワイン好き。

魚菜 基のご紹介

店舗

さいたま市・浦和駅にある和食・割烹店の魚菜 基では、「和」の本来の楽しみ方を追求し、四季折々の新鮮な旬の味覚をつかった懐石料理をお楽しみいただけます。市場に足を運び仕入れた季節の素材を、もっともふさわしい調理方法で。滋味深く、身も心も温まる贅沢な味わいの逸品を、大切な人や仲間とゆっくりと語らいながらしみじみと味わう、そんな思い出に残る特別なひと時をご提供致します。

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